自信をつけるためにできる最も簡単な方法
ただのいい人は、相手に対して(無意識に)媚びる態度をとったり、出来るだけ従い合わせようとします。そのベースにあるのは「自信の無さ」と「保身」です。一方、魅力的ないい人は、相手に媚びるのではなく、相手を「受け入れよう」というスタンスで接します。また、何でもかんでも相手に従い合わせるのではなく、必要に応じて相手をより良い方向へ導こうとします。そして、そのベースにあるのは「自信とやさしさと思いやり」です。ここでは、ただのいい人に向けて、簡単に自信を持つ方法を紹介したいと思います。
周りの人にエネルギーを与える
テレビドラマなどを見ていると「自信を持て!」とか「もっと自分を信じろ!」といったセリフがよく出てきます。
たとえば、スポーツや仕事などで過去にそれなりの実績があり、何らかの理由で一時的に自信を失っているような場合であれば、これらのアドバイスは有効です。ですが、過去に何の実績もなく、一度も満足な成果を上げたことがない人に対して「自信を持て!」などと言っても、それは無茶というものです。
同じように、過去に一度も女性にモテた経験がない男性に「自信のある男がモテるんだ。だから、もっと自信を持てばいい。」などとアドバイスしたところで何の意味もありません。「自信を持て!」と言われて、簡単に自信を持つことができるなら誰も苦労しません。
自信を持つためには、自信を持つに値する「根拠」や「実績」や「理由」が必要です。ただの「気の持ちよう」では、そうそう自信など持てるはずはありません。
- 努力して自分の能力を向上させる。
- 努力して他者との競争に打ち勝つ。
- これまでの成功体験をくり返し思い出して自分を肯定する。(自信を取り戻す)
...自信を持つために必要なことは、一般的にはこんな感じでしょうか。
ただし、努力さえすれば確実に能力が向上するとも限らないし、他者との競争に勝てるとも限りません。たとえ出来たとしても、血のにじむような努力が必要だったり、相当な時間がかかってしまうこともあるでしょう。また、3番に関しては、これまでに成功体験がない(少ない)人にはどうしようもありません。あくまでも(これからどうするか?)が重要になってきます。
そこで思い出して欲しいのです。女性にモテるいい人(魅力的ないい人)の最大の特徴を...
これを逆に考えれば良いのです。
自信を持っている人が周りの人にエネルギーを与えているのであれば、周りの人にエネルギーを与えれば自信を持つことが出来るのではないだろうか?...と。
では、どうすれば、周りの人にエネルギーを与えることが出来るのでしょうか?...
...その答えは、もう出ているはずです。
いい人であるあなたには、すでに充分に分かっているはずです。前出の「好かれる人の特徴」の、好かれる人の一般的な特徴を思い出してください。
- いつも元気で明るい
- 他人に思いやりがある
- 物事に積極的に取り組む
- 責任感がある
- 喜怒哀楽が分かりやすい
- どこか余裕を感じる(頼りがいがある)
今から始めるのであれば、具体的にはこんな感じになるでしょう。
- いつもニコニコしている(※普段どおり?)【いつも元気で明るい】
- 普段は親切でやさしく、時には本当に相手のためを思って行動する【他人への思いやり】
- 積極的に自分から人に話しかける【物事に積極的に取り組む】
- 約束は絶対に守る(与えられた役割はシッカリとこなす)【責任感がある】
- 「怒と哀」を表現するのが難しいうちは、せめて「喜」と「楽」をオーバーなぐらいに表現する【喜怒哀楽が分かりやすい】
- 人を誉める回数を増やす(※誉めるというのは、自分が上の立場であることを意味するので...)【どこか余裕を感じる(頼りがいがある)】
などなど...
最初は、難しいこともあるでしょう。
また、いい人であるあなたであれば、すでに実践していることもあるかもしれません。それならそれで、あなたにもすでに「成功体験がある」ということです。それは「周りの人にエネルギーを与えることができた」という立派な成功体験です。
まずは意識してやるしかありません。最初はいわゆる「演技」になってしまうかもしれませんが、それでもかまいません。やることが比較的シンプルなので、ツンデレの演技よりもはるかにやり易いはずです。
中には、多少の勇気が必要なこともあるかもしれません。また、自分の本心とは裏腹な行動になってしまうこともあるでしょう。ですが、あなたの行動によって、周りの雰囲気が明るくなったり、人を笑顔にしたり、お礼を言われたり、そうした経験を積み重ねていくうちに、少しずつですが、あなたの中に確固たる自信が芽生えてくるはずです。
- 周りの人にエネルギーを与えることも、立派な成功体験になる。
- 周りの人たちに良い影響を与えることで、確固たる自信が芽生えていく。
周りの人に好かれる魅力的ないい人になるには
周りの人にエネルギーを与え、周りの人たちに良い影響を与えることで、ある程度の自信を持てたら、あなたはもう「あと一歩」のところまで来ています。誰に対しても親切にするのも良いですが、本当に困っている人に手を差し伸べてあげたり、本当に苦しんでいる人や本当に哀しんでいる人にやさしく包み込むように接してあげます。
ですが、本人のわがままであったり、傲慢であったり、自己中心的な言動が原因(=つまり自業自得)で困っている人に対しては、ちゃんと厳しくそのことを指摘してあげます。これは本当の意味で心の底から相手のためを思っての行動です。
ただ、たとえ相手の「苦しみ・悩み・哀しみ」が「わがまま・傲慢・自己中心的な言動」によるものだったとしても、厳しく接するのはとても勇気がいります。その人との人間関係にヒビが入ってしまうかもしれないからです。よって、自業自得だからと言ってむやみに厳しくするのではなく、相手にこちらの話を聞く余裕があるときなど、厳しくするタイミングは選ばなければならないこともあります。
そこで、人間関係を無駄に悪くしてしまわないために必要になってくるのが、相手の気持ちをキチンと汲み取る洞察力です。ちなみに、いい人であるあなたには、すでにある程度の洞察力が備わっているはずです。これまでだって、周囲の気持ちや相手の気持ちを、普段から敏感に感じ取っているからこそのいい人だったのですから。
また、もしも相手が、あなたに対して思いやりのない態度をとるようであれば「それは思いやりのない態度だよ。」と教えてあげます。相手の行動が迷惑であれば「それは迷惑だよ。」とキチンと相手に伝えてあげます。要するに、目の前の人と本当の意味で正直な人間関係を構築することが大切なのです。
時には、それなりに心地良かった人間関係が一瞬のうちに壊れてしまうこともあります。逆に、好ましくない人間関係が、あなたの行動がキッカケでとても良好な人間関係へと変化していくこともあるでしょう。
人間関係は、いつまでも変わらずにダラダラと伸びていく「線」のようなものではなく、一瞬一瞬 変化し続ける「点と点のつながり」のようなものです。いわゆる一期一会の連続こそが人間関係そのものとも言えるのです。もしも、都合の悪いことを正直に伝えたことで関係が壊れてしまうのであれば(少なくても現時点では)その程度の人間関係しか築けていなかったということです。
それでもなお、その相手との人間関係を続けていきたいと思うのであれば、壊れた後であらためて「再構築」すれば良いのです。亡己利他の精神を持ち、誠意をもって働きかければ、きっと相手も分かってくれるでしょう。仮に、分かってもらえずに再構築ができなかったとしても、本当に相手を思っての行動であれば後悔する必要はまったくありません。
- 一期一会…この人と会うのはこれが最初で最後と思って、悔いのないよう接すること。
- 亡己利他…自己のことは忘れて、相手の利益のために行動すること。
そして、相手に感謝されたり、周りの人の喜ぶ顔を見ることで、あなた自身もエネルギーを受け取ることができます。あなたの行動によって、周りの人たちだけでなくあなた自身のエネルギーも高まっていくのです。いわば、周りの人に好かれる魅力的ないい人とは、自分を含めた多くの人とエネルギーを与え合うキッカケを作るエネルギー交換の発信者のことなのです。