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トキメキを与える優しさ
蜜柑寮〜キミを奪う天使とボクを救う悪魔〜(本の紹介ページ)

「いい人過ぎるから」「優し過ぎるから」と言われて女性にフラれた経験のある男性の多くは、優しさというものを勘違いしています。「いい人なんだけどねぇ〜」と影で女性に言われてしまうような男性も同様です。本当の優しさを理解していて、かつ、日常生活でそれを実践できている男性は、けっしてそんなフラれ方はしません。


トキメキを与える優しさ

 物語の中で、岩崎純夜(最強のナンパ師)は、華村ありさ(ヒロイン)に対して「彼女が本気にならないようにするために、わざと・・・やっていた行動」についてこう話しています。(※なぜ、そんなことをしていたかについては、小説の本編をごらんください。)

 ...とにかく、一切のムラを作ることなく、一定のペース・・・・・・で優しくすればいい。ただそれだけでいい。意外に思うかもしれないけど、大半の女の子はそういう男にはけっして本気にならないんだよ。まあ、女の子のタイプにもよるけど、たぶん華村ありさもそういうタイプだと思う。逆に、いいかげんな気持ちで、気分のムラに流されるようにツンデレ・・・・をやっちゃったり、テキトウにつき合って波風立てたりすると、女の子っていうのは本気になっちまうんだ...

 まさしく「ただのいい人」や「なんとなくつまらない人」と思われてしまう男性は、これ(=一定のペースで優しくする)をやってしまっているのです。

 一般的に、女性は「安定」や「習慣」を好み、「不安定」や「変化」を避けようとする傾向があります。変化すると、新しい物事(未知の出来事)に対処する必要が生じるわけですが、そういうストレスをできるだけ受けたくないからです。このことは、未完了を蓄積させて思考放棄や偶像恋愛におちいる自信のない男性の心理とよく似ているのですが、女性の場合のそれはより本能的なものに近いと言えます。

原始時代の男女の生活の図
 人類の歴史を振り返ってみると、文明が始まってから現代に至るまでの期間よりもはるかに長い期間を、私たちは原始時代に生きていました。原始時代の生活は、男は狩りに出て、その間に女は採集に出かける、といった役割分担がシッカリとなされていたと考えられています。

 狩りに出かける男たちは、獲物を求めて東西南北どこへでも歩き回らなければならず、その日によって向かう場所はマチマチでした。つまり男性は、方向感覚と臨機応変りんきおうへんな対応で動いていたわけです。

 逆に、採集に出かける女たちは、毎日だいたい決まった場所に向かいます。なので女性は、記憶力に基づく習慣で動いていました。

 その結果、男性は「方向感覚」と変化に対応する「臨機応変な行動」にすぐれるようになりました。しかしその反動で、変化のない「安心感」を求める気持ちを抱えることになり、恋愛という非日常の中に安心感を求めるようになりました。

 逆に、女性は「記憶力」に優れ、毎日同じことを繰り返す「習慣」を守ることが得意になりました。しかしその反動で、変化のない毎日に退屈を感じるようになり、その結果として、恋愛という非日常の中に変化や意外性(=トキメキ)を求めるようになったのです。

 若者を対象としたアンケートによれば、旅行を好む人は男性よりも女性の方が多かったりしますが、数年かけて世界一周するような長期間の旅行となると、女性よりも男性の方が多くなります。これは、ドラマチックやサプライズなどの変化や意外性は、女性にとって「非日常としてときどき・・・・あれば良い」と思っているからであって、それが長期間に及んでほぼ・・日常のようになってしまっては気が休まらないのです。

 一般的に女性は「恋愛にはトキメキ(意外性)を求め、結婚には安心感を求める」と言われています。ですが、女性が求める「理想の男性像」は、たった一文いちぶんで表せられるほど単純ではありません。以下に、一般的に言われる「女性が本気で好きになる男性の性格ランキング」を示します。

女性が本気で好きになる男性の性格ランキング
1位:普段は冷たいが、イザというときのみとても優しくしてくれる男性(ツンツン男
2位:ときどき冷たくて、ときどき優しい男性(ツンデレ男
3位:いつも最上級に優しいが、ときには真剣に怒ってくれる男性
4位:いつも最上級に優しいが、目をつぶれる程度の欠点がある男性
5位:ふつうに優しいが、ときには真剣に怒ってくれる男性
6位:ふつうに優しいが、目をつぶれる程度の欠点がある男性
7位:いつも最上級に優しい男性(欠点なし
8位:ふつうに優しい男性(欠点なし
9位:いつも冷たいだけの
10位:欠点だらけの男(致命的な欠点がある男)

結婚に関しては安心感と意外性のバランス
 女性は、結婚相手に(同じ相手に対して)恋人時代にはツンデレを求め、結婚してからはプラスアルファ・・・・・・として安心感求めます。

 これは、恋愛に関しては意外性が優位になり、結婚に関しては安心感と意外性のバランスを求めるということを意味しています。

 そうなんです。どちらにしても「意外性(トキメキ)」は必要なんです。ただ優しいだけでは女性は受け入れてくれないんです...困ったものです。

 では、いったいどうすれば良いのでしょうか...?

 いつもいつも「ただのいい人」や「なんとなくつまらない人」と思われてしまう男性にとって、1位・2位の「ツンツン男〜ツンデレ男」を目指すのは、まず不可能です。たとえ一生懸命演技をしたとしても、優しい男が冷たい男を演じるのは強力なストレスになります。それ以前に、上手に演じられる可能性は極めて低く、簡単に演技だと見破られてしまうでしょう。でなければ「なんだか不自然な男」とか「情緒不安定な男」などと思われて、逆に嫌われてしまう危険性すらあります。

 ただし、ここで一つ考えて欲しい問題があります。

 たとえば、あなたが彼女を心から愛していたとして、その彼女の好きなタイプが「ツンツン男」だった場合、「優しいだけのいい人」であるあなたは、ただあきらめるしかないのでしょうか?...彼女を喜ばせるために、専門的な演技の勉強をしてでも「ツンツン男」を目指してあげることこそが本当の優しさではないでしょうか?...愛する彼女にトキメキを与えることができない優しさを、果たして本当の優しさと言えるのでしょうか?...

 実は、これはとても難しい問題です。

演技しながらつき合うと...の図
 私は以前、3位〜4位の「いつも最上級に優しく、ときには...」を、自分の恋人に対して徹底的な演技(※注)をしながらつき合った経験がありました。

(※注:先ほど「演技は上手くいかない」と言いましたが、このときの私の演技は非常に上手くいきました。その理由や詳細については、別の機会にお話ししたいと思います。)

 二人の関係が上手くいっているときは、彼女の笑顔が見れるだけで演技によるストレスがキレイに解消されて、それなりに幸福感も充実感も得られることができました。

 しかし、諸事情により自分に余裕がなくなると、すれ違いが起こったり、二人の関係が上手くいかなくなったりして、演技によるストレスがだんだん解消されなくなってきたのです。おまけに、ときどき彼女が笑顔ではないときがあったりすると、ますますストレスが増幅されて、どんどん追い詰められていきました。

(これはいかん!)と思い、もっと演技に磨きをかけようとしましたが、ついには「本当の自分」と「演技の自分」の境界が分からなくなり、精神が崩壊するほどの強力なストレスにさらされて、最終的に自分から別れを告げるしかありませんでした...

...やはり、演技では限界があったのです。

(怒ったら嫌われるのではないか?)とか(ワガママなんて言うべきでなない)とか(欠点なんか無いに越したことはない)とか、いろいろと思うこともあるかもしれませんが、その程度でダメになってしまうようなら、もともと上手くいかない相手だったと思ってあきらめるしかないのです。

 それ以前に、相手との信頼関係がシッカリと築かれていれば、それで嫌われることはないはずです。そもそも、嫌われるのを恐れて本心を隠す行為こそ演技に他ならないのですから...。また、たとえそれでダメになってしまったとしても、自分自身への確固たる自信があれば、けっして悔いは残りません。
『蜜柑寮〜キミを奪う天使とボクを救う悪魔〜』は、そのような「確固たる自信」を身につける手助けをするための小説でもあるのです。

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